かにたまです。
本日は仮想通貨Monero(モネロ/XMR)について。
以前、日本の取引所でも上場したモネロのビットコインとは違う特徴、将来性、匿名の仕組み、価格チャートや取り扱い取引所について記載します。
良かったらご覧ください。
仮想通貨Monero(モネロ/XMR)とは?概要
名前:Monero(モネロ)
通貨コード:XMR
発行枚数:約16,983,157枚(2019年5月段階)
発行上限:なし
コンセンサスアルゴリズム:PoW (プルーフ・オブ・ワーク)
暗号方式:クリプトナイトV7
承認速度:2分(比較するとビットコインの場合は10分)
開発:(約30名、うちコアメンバー7名)
公式サイト:https://web.getmonero.org/
ホワイトペーパー:https://www.businessblockchain.org/wp-content/uploads/2019/12/XMR-EN.pdf
モネロは、2014年の4月に上場した仮想通貨です。
人工言語であるエスペラント語で「コイン」という意味を持ちます。
↑上の2人以外はコアメンバーも匿名です。
Moneroの開発者は約30名ほど。
公式ページのコアメンバーを見ると、7名の名前の記載があります。(2019年5月段階)
しかし、これらの多くは仮名であり、正体不明です。
ただ、数名だけは顔出しをしており、メディア等でも見かけます。
特にリカルド氏はMoneroの顔として活動されています。
↑この方がリカルドさんです。
Monero(モネロ)の特徴、ビットコインとの違い

比較するビットコインの知識に関しては、上記事をご覧ください。
ブロックサイズに制限がない
モネロはブロックサイズに制限がないことが特徴です。
なお、ビットコインは1MB固定です。
ブロックサイズを拡大しないビットコインは混雑すると処理時間がかかり、素早く送金することができないという問題があります。
モネロの場合は、ブロックサイズに制限がないことで取引が盛んになってきても、サイズを大きくするれば情報がたくさん入るようになり、迅速に処理することができます。
よって、モネロの処理速度は2分とビットコインの10分に比べて5倍ほど速くなっています。

なお、ビットコインがブロックサイズを大きくしないことも意味はあります。
興味があれば上記事をご覧ください。
匿名性が強い
Moneroは匿名通貨と言われるだけあって匿名性が非常に強いです。
その主な仕組みに迫ってみます。

現在のビットコインはアドレスの記録を誰もが確認できます。よって、アドレス情報が流出してしまうと誰もが閲覧できるためにプライバシー問題となっています。
リング署名
▼ビットコインの場合
▼モネロの場合
上図はモネロのリング署名のイメージです。
ビットコインの取引ならA⇒Bという取引と記載されるものが、リング署名になるとC~E等が複数加わるためAからBに送ったということがわかりにくくなります。
リング署名より、どのアドレスに振り込まれたのかわからず、受取側も誰から振り込まれたのか確認することができません。

ただし、特定はできなくても数が限られており限定はできます。
よって、Zcashのゼロ知識証明よりはやや匿名性は弱いですね。
リング署名は、江戸時代に一揆などで用いられた円環状の署名形式である傘連判状(からかされんぱんじょう)と似ています。
これは、円環状で名前を記載することで一揆の首謀者を知られないようにする古人の工夫です。

↑リング署名に関して、より詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。
ステルスアドレス
Moneroは送金の際に架空のアドレスを経由して取引を行います。
この架空のアドレスをステルスアドレスと呼びます。
実際のアドレスではなく、架空のアドレスが経由されています。
本当のアドレスは「ワンタイムアドレス」と呼ばれ、プライベートで個人しか閲覧できません。
よって、誰もが確認できる公開されたステルスアドレスを追跡しても意味はなく、送金先がわからないというわけです。

ワンタイムアドレスは秘密鍵がないと見れません。よって、実質、取引した人しか見えないという仕様になっています。
半減期がなく、家庭用PC(CPU)でもマイニング可能

Moneroはビットコイン同様のPowでマイニングを行います。
そして、新しいMoneroが生まれます。
しかし、Moneroは半減期はなく、自宅のパソコン(CPU)でもマイニングができます。
マイニング報酬は一定で、1ブロックあたりの報酬は「6XMR」です。
ビットコインは約4年に1度の半減期、自宅のパソコンではマイニングは不可能です。
少し前にモネロの「Coinhive(コインハイブ)」事件が話題になっていましたが、あれは勝手に他人のパソコンでモネロを採掘させていたことで問題になっていました。
こんな事件があったようにMoneroならパソコンでマイニングができます。
ただ、自宅でマイニングするには割が合わないようですね。
これはMoneroが「クリプトナイト(Crypto Night)」というBytecoin(バイトコイン/世界で初の匿名通貨)の暗号化方式を採用していることから可能になっています。
なお、ビットコインは「SHA-256」という暗号方式を採用しています。
現在のモネロはASIC対策が加えられ、ハードフォークで「クリプトナイトV7」という暗号方式になりました。

これは市場を独占しているBitmain社のマイニング機材であるASICに対応したハードフォークになります。
Bitmain社のマイニング機材、ASICによる市場は独占的でした。
このためビットコインやイーサリアム主要仮想通貨はASIC対策を行っています。
MoneroもクリプトナイトからクリプトナイトV7に暗号方式を変えて対策が行われました。
Monero Just Hard Forked — and It Resulted in Four New Projects https://t.co/clGO7Cvrcj @monerocurrency $xmr #monero #MoneroOriginal #MoneroClassic #cryptocurrency pic.twitter.com/dLCLcRRCXL
— Bitcoin Magazine (@BitcoinMagazine) April 7, 2018
2018年4月7日にハードフォークが行われ、4つにわかれています。
反対派のASIC耐性のない通貨も誕生しました。

なお、ASIC対策されたBitmain社もモネロのハードフォークに対応した新しいマイニング機材を開発していました。
Monero(モネロ)の将来性
匿名性に関する問題

日本ではかつてコインチェックでMonero、Dash、Zcashなどの匿名通貨が上場廃止になりました。
この理由としては、やはりマネロンこと「マネーロンダリング」に関する懸念でしょう。
つまり、資金洗浄に使われる可能性があるわけです。
日本円でMoneroが購入できるようになると、マネロンが疑われます。
例えば、購入したMoneroをどこか別の場所に送金すれば履歴が確認できないので追跡できずに日本円のマネロンが可能になってしまいます。
よって、日本円をマネロンさせないためにも日本でのMoneroの上場をDashやZcashと同様に無くしたのでしょう。
そして、前述したMoneroの「Coinhive(コインハイブ)」事件のようなことが起こった故に匿名通貨の印象は国内では非常に悪いです。
しかし、近年ではフェイスブックのプライバシー問題にもあるように、仮想通貨でもプライバシーが重視されつつあります。
仮想通貨イーサリアム(ETH)のビサンチウムアップデートでは、イーサリアムにZcashの匿名技術であるzk-SNARKsの機能が追加されました。

そして、ビットコインと似ているライトコインも匿名性を取り入れつつあります。
オープンで誰でも取引記録が見られるビットコインは、悪用するとストーカーをされてプライバシーがなくなります。
例えば、仮に取引所のアドレスが流出して知られてしまうと、送金記録などからあなたの持っている仮想通貨の量などが公になる可能性もあります。

ニューヨーク州の公認の取引所GeminiでZcashの匿名通貨が認可されているように、匿名だからといってMoneroも将来性がないわけではありません。
コインとしての希少性は高い
Moneroは2019年5月現在、1,698万枚ほど発行されています。
そして、発行発行枚数上限はありません。
しかし、1840万枚発行後、1分あたり0.3XMRずつ増加していく仕様となっています。
つまり、1840万枚に達した後に1年目に発行されるMoneroの枚数は16万枚弱(0.3×60分×24時間×365日=157,680)でインフレ率は0.856%。
しかも枚数は年々増えていきますから、この数値が最高でMoneroのインフレ率は年々少しずつ減少していきます。
多数存在している匿名通貨の中でも人気が高い
匿名通貨は日本で上場していたDash、Zcashをはじめ、数々の通貨が存在しています。

Zcashの方が強い匿名性であり、米国(ニューヨーク州など)にも認められています。
よって、こちらの方が可能性は高いと思っています。(個人的な意見です。)
ただし、Moneroは、2014年と仮想通貨の中では比較的古い通貨があり、高い匿名性を持つ通貨である人気通貨であることには変わりません。
それは、現状の匿名通貨の中で1番時価総額が高いことからも明らかです。
ボランティアで開発
モネロの人気がある点は、ボランティアで有志による開発という点もあります。
そして、Zcashと違い、マイニング報酬の一部が運営に配られることはありません。
開発の資金は寄付で行われています。

Moneroは寄付による開発ですから資金面での不安はありますね。
Monero(モネロ)の価格チャート
Moneroの最新チャートは「こちら」。
最高価格は2018年1月7日に記録した491.27ドル(約54040円。1ドル110円換算)
Monero(モネロ)を売買するには?

Monero(モネロ/XMR)は国内取引所で購入することはできません。
バイナンスは手数料も安く、対応も早い。
仮想通貨市場のアマゾンになりえる取引所です。
個人的には、おススメしています。
ただし、現状で販売されているのは海外取引所です。
Moneroはバイナンスしかり日本円で購入することはできません。
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