ビットコイン価格下落も採掘速度や難易度が最高値を更新し続ける理由

bitcoin知識・用語集
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先日、ビットコインの採掘速度(ハッシュレート)と採掘難易度(ディフィカルティ)が最高値に達しました。

ビットコインの価格が上がり続けても、これらが上昇し続けるのは何故でしょうか?

本日は、その理由を記事にします。

 

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ハッシュレートとは?

ハッシュレート=採掘速度のことです。

ハッシュレートが高いということは、それだけマイニングしている人が多いことを意味し、多くが承認を行っていることになり、通貨の信頼性や安全性を高めます。

 

ハッシュレート(採掘速度)はビットコイン(bitocoin)をはじめとする仮想通貨のマイニング(採掘)の速度を表す言葉です。

表記をする際は「hash/s」という単位が使用されます。

これは、「1秒間に何回計算が行われるか」を示しており、例えば「100hash/s」であれば、1秒間に100回の計算がされているという意味になります。

マイニングマシンの処理能力を表す際や、各通貨の採掘がどれくらいのスピードで行われるかを示す指標として用いられます。

Zaif用語より

 

一方、

ディフィカルティ=採掘難易度のことです。ディフカルティが高いということは、それだけ採掘難易度が高いということですからそれだけビットコインを得ることが難しくなることを意味します。

ビットコインの場合、ブロック生成が10分程度になるように調整されています。

10分より早いとディフィカルティ(難易度)を上げ、遅いとディフィカルティを下げて約10分になるように調整されます

 

採掘難易度とは、ディフィカルティーとも呼ばれ採掘(マイニング)によりブロックを生成する(ナンスを算出する)難易度のことです。具体的にはブロックのハッシュ値がこの値より小さくなれば OK という指標のことです。値が低いほど採掘が難しいということになります。

採掘速度(ハッシュレート)と合わせてブロックの生成量目安の計算に使用されます。ブロックの生成は平均して 10 分に 1 回になるように調整されます。その調整をするため 2 週間に 1 度採掘難易度を変更します。過去 2 週間の平均が 10 分より短ければ難易度を上げ(値を下げ)、逆に長ければ難易度を下げ(値を上げ)ます。

採掘難易度は採掘競争環境激化により上がり続けますが、過去に下がったこともあります。ブロック生成間隔は 10 分と言われますが、厳密に 10 分ではなく、なるべく 10 分になるように調整されています。

bitFlyer(ビットフライヤー)用語より

このハッシュレート(採掘速度)と採掘難易度(ディフィカルティ)の値を把握することでマイニングによって得られる通貨量を把握することができます。

採掘を行うマイナーの間では、マイニングからの利益の計算にも使用されています。

 

ビットコインのハッシュレートとディフィカルティが最高値に

ビットコインハッシュレート

Hash Rate – Blockchain

今年、ビットコインの価格は落ち続けていますが、ハッシュレートはどんどん上昇しています。つい先日、ハッシュレートは最高値に達しました。

 

ビットコイン採掘難易度

Difficulty – Blockchain

一方、ディフィカルティも上昇し続けています。

 

なぜハッシュレートとディフィカルティはあがり続けるの?

基本的にビットコインの価格が下がるとこれらは落ちると言われています。

なぜなら、ハッシュレート(採掘速度)を上げても得られたビットコインの価値が下がり続けていますので利益率が落ちるからです。

また、ディフィカルティ(採掘難易度)が上がることでブロックの生成が遅れると、同じマシンパワーではビットコインを得ることが難しくなります。つまり、パワーを上げるためにより費用がかかります。

しかし、ビットコイン価格が値下がる一方でハッシュレートもディフィカルティも上昇し続けるという状況が続いています。

 

 

コストの削減に成功

増えるビットコインの採掘コストに対して、採掘のために電気代や設備費などが安い場所への移動、機材等のコスト削減に成功しているようです。

つまり、以前よりもマイニングにかかる費用が減っているためにビットコインが値下がっていても利益が得られるということになります。

 

香港の仮想通貨取引所BitMexのアーサー・ヘイズCEOはこう述べています。

数日前に世界有数のマイニング企業関係者から話を聞いたところ、中国でマイニングする際にかかる平均の電気代は、6-7セントkWH。このレベルでは5000ドル付近でマイナーたちはオペレーション方法を見直したり、より安い地域への移転を考え始める。3000ドルから4000ドルになったら、(採算がとれないため)完全に機械を止める必要がある。

ただし、最先端の7nmマイニングチップがまだ普及していないことを前提とした場合だ。

https://us3.campaign-archive.com/?e=745c258920&u=db45c09bdf20e1866bb32123f&id=1da0bd867e

最先端の7nmのマイニングチップがあれば、例えビットコインの価格が3000ドル(約33万円)になっても採算が取れビットコインを採掘し続けることができるということになりますね。

 

今後のビットコインへの期待

今は採算が取れなくても、今後、ビットコインが再び大きく値上がる可能性を信じて採掘をしている方もいるでしょう。

 

上のマックスカイザーさんは現状のハッシュレートを見て、

ビットコインの過去最高値が近づいている。1ビットコイン2万8000ドル(約308万円)はありうる

と述べています。

 

これまでのマイニング利益が大きすぎた

グラフからもわかるようにハッシュレート(採掘速度)とディフィカルティ(採掘難易度)の伸びが大きいのは2018年に入ってからです。

2016年後半~2017年はマイニング事業は大きな利益を得ていたとでしょう。

 

ジハンウー

ビットメインが米国進出:共同設立者のジハン・ウー氏 – Bloombergより

2017年、マイニング事業の最大手のビットメイン社は昨年は約3850億円(35億ドル)を売り上げ、2750億円ほどの純利益だったそうです。

今や香港で上場予定の企業にまで成長しています。

 

ビットコインハッシュレート分布

ビットコインハッシュレート分布 – Blockchain.info

ビットコインのハッシュレート分布を見るとBitmain社のマイニンググループであるBTC.comとAntpoolの割合が減ってきている印象です。

マイニングの競争も激しくなってきましたね。

 

1ビットコイン5000ドル(約55万円)付近で中国のマイナーさん達が考え始めるのが本当だとすると、仮に価格が下がってもまだ採掘速度と難易度は上がっていきそうです。

 

今後、ビットコインのハッシュレート(採掘速度)とディフィカルティ(採掘難易度)がどこまで上昇するのか注目していくと面白いと思います。

 

 

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