かにたまです。
仮想通貨イーサリアム(ETH)では「スマートコントラクト」という仕組みがあります。
実はイーサリアムより前にスマートコントラクトが私たちの生活で使われていることをあなたはご存知ですか?
本日はイーサリアムのスマートコントラクトはとは何か?そのメリットや将来性や事例、現在のスマートコントラクトの欠点などについて記事にします。
ETHのスマートコントラクトとは?
スマートコントラクトは、直訳すると「賢い(=smart)契約(=contract)」という意味になります。
イーサリアムのスマートコントラクトとは「信頼性が高い契約を自動的に行える仕組み」です。
契約とは、僕らの日常生活の至る所で行われています。
例えば、300円のリンゴを1個購入することも契約です。300円を支払う代わりにリンゴを1個得られるという契約になります。契約は、このような取引が該当します。
仮想通貨の研究で知られる暗号研究者のニック・サボー氏によると、現在のスマートコントラクトと比較してイーサリアムのスマートコントラクトはハイパースマートコントラクトと評されています。
では、信頼性が高い契約とはどういうことでしょうか?
現在のスマートコントラクトは欠点がある
上記で現在のスマートコントラクトと記載しましたが、現在の僕たちの身の回りで既にスマートコントラクトが利用されていることをご存知ですか?
代表的な例としては、自動販売機やネット通販です。
自動販売機はお金を入れれば物が自動的に出てくるという契約を自動的に行ってくれます。
ネット通販も指定した商品を対面なしに自宅で購入することも可能です。
しかし、現在のスマートコントラクトは大きな欠点があります。
例えば、自動販売機はぶっ壊してしまえば中からお金や商品を盗み出すことができます。
ネット通販ではお互いが対面せずに契約が成り立っているために、どちらかが嘘をついていれば、ネット通販で購入したものを届けた届いていないなどのようなトラブルが起こるわけです。
また、ネットで配達状況なども確認できるようになってきましたが、それでも本当に行われているのかはブラックボックス(不透明)な状態です。
イーサリアムのスマートコントラクトは、インターネット上で人と人とが直接対面しなくても正しい契約が行われるだけではなく、対面していないのにも関わらず信頼性を保てるという仕組みであり、非常に注目を浴びているわけです。

イーサリアムのスマートコントラクトはよく自動販売機に例えられますが、現状のスマートコントラクトには欠点があり別物です。
ETHのスマートコントラクトの信頼性はブロックチェーンから
自動販売機のようなスマートコントラクトが既に存在しているにも関わらず、ETHが登場し、注目され価値をあげているのは、前述したように信頼性があることです。
ではなぜ信頼性があるのか?
それはスマートコントラクトがブロックチェーン上で使われているからです。
契約はブロックチェーン上に書きこまれ、その改ざんが難しくなります。
よって、インターネットを使ってもその契約が正しいという証明ができます。
またスマートコントラクトはブロックチェーン上に記録されていることから取引履歴は誰でも確認ができるため、信頼性を高めセキュリティも保たれているわけです。
自動販売機のようにぶっ壊して中からお金や商品を抜き取ることもできません。

イーサリアムのスマートコントラクトはブロックチェーンの技術で信頼性の高い契約を可能にしています。
イーサリアムのスマートコントラクトのメリット
イーサリアムのスマートコントラクトのメリットは大きくわけて2つあります。
・第三者を必要としない信頼性の高いトラストレス
・仲介手数料がない
第三者がいなくても契約が実行できるだけではなく、ブロックチェーンでその契約の信頼性も保てるという利点があります。
正しい契約状況を誰もが確認できるために口約束のようなあいまいさはなくなっていくでしょう。
また中間業者などの第三者がいなくてもスマートコントラクトにより契約が成立できるため、仲介手数料がかからずコストを削減することができます。
イーサリアムのスマートコントラクトの事例
イーサリアムのスマートコントラクトは現段階ではゲーム等で利用されつつあります。
ただ、現状ではETHのトランザクション問題があったり、スマートコントラクトのバグも見られており、重要なシステムには取り入れられて実用化には至っていません。
当たり前ですが、スマートコントラクトのような全自動でバグが起こると大問題です。

そもそもイーサリアム自体がまだ未完成の状態です。
本格的な事例が出てくるのは完成以降でしょう。
本日は未完成ながらも使われているいくつかのイーサリアムのスマートコントラクトの活用事例を2つほどご紹介します。
ゲーム
スマートコントラクトのゲームといえば、クリプトキティが代表的な例ですね。キャラ収集や育成、売買ができ、スマートコントラクト上で成立しています。

ここ数年、ブロックチェーン上でスマートコントラクトを使用したゲームは着実に増えています。ブロックチェーンの専用のゲームサイトも登場してきているくらいですのでご確認下さい。

ゲームといえばクリプトゾンビからスマートコントラクトを利用した事例を学べます。
何が凄いのかというと、データを入れておけば無限にキャラクターをつくる事ができる点です。
応用すると将来的にはスライムと白騎士を融合して勝手にスライムナイトのキャラクターが生み出されるようなことができると思います。
仮想通貨(トークン)
イーサリアムのスマートコントラクトが使われている代表的な仮想通貨(トークン)を3つほどご紹介します。

イーサリアムはこれらのトークンの大元になっているために価値をあげています。ERC20トークンなどとも呼ばれています。
Augur

以前、コインチェックに上場していたAugurの予測市場においてスマートコントラクトが利用されています。記事作成段階(2019年4月)で時価総額35位です。
BNB

世界一の仮想通貨取引所のバイナンスコインのBNBも該当します。記事作成段階(2019年4月)で時価総額7位です。
追記:記事を書いた数日後にバイナンスはメインネットを独自のものとして独立しました。
現在はイーサリアムのトークンではありません。
Today marks the birth of a new genesis block.
Who's ready? pic.twitter.com/AF1hVtFXzt
— Binance (@binance) April 18, 2019
OmiseGo

Omiseと呼ばれる決済プラットフォームをアジア圏を中心に展開します。記事作成段階(2019年4月)で時価総額22位です。

イーサリアムの創業者であるヴィタリック・ブテリンがアドバイザーを務め、最新技術のライデン等が1番最初に導入されることが決まっている期待の通貨です。
イーサリアムのスマートコントラクトは将来性はあるのか?
イーサリアムのスマートコントラクトが現段階で2兆円の時価総額。
・・・正直なところ疑問があります。
なぜなら、現状のイーサリアムは未完成の段階であり、イーサリアムのスマートコントラクトも世の中ではまだ浸透していません。
それにも関わらず、ETHは期待感が非常に高いために価値を高めています。
ちなみに2017年の1月頃は1ETHが800円ほどでした。

また、Lisk、NEOなどイーサリアムよりもわかりやすい言語で使うことができるスマートコントラクトを使った仮想通貨も台頭してきています。
イーサリアムは開発者が1番多いものの、コンスタンティノープルのアップデートも2度も延期が続いたりなど、開発の遅さが気になります。

また現在のイーサリアムがマイニングで小国1国分の高い電気代をかけて生み出している現状のPOWから電気代がほとんどかからないPOSに移行する際には大きな動きがあると予測ができます。
個人的には、この段階はかなり注目しており、この様子を見てイーサリアムの投資をはじめても良いのではないかと考えています。
事例は少しずつ増えているもののETHのスマートコントラクトが将来性に浸透していくかどうかは、イーサリアムが完成した段階になって使ってみないとわかりません。
現状のイーサリアムのスマートコントラクトはバグが見られている事例もあります。
イーサリアムのスマートコントラクトは現状の仮想通貨の中では開発規模が最も大きいこともあり、期待はできます。
ただし、イーサリアムが未完成の段階であり、現時点では開発者を信頼して投資判断しているということは頭の中に入れておくと良いと思います。
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