2018年初からの仮想通貨市場は大幅に下落しています。特にアルトコインが酷く、ビットコインのドミナンスが50%まで回復しました。
さて、このドミナンスとは何でしょうか?
この意味や調べ方、傾向などをわかりやすく記事にします。
ビットコインのドミナンスとは?
ビットコインのドミナンスとは、「支配力」とも呼ばれており、仮想通貨市場全体の時価総額のうちビットコインが占めるの時価総額の割合を指します。
例えば、仮想通貨全体の市場規模が2兆円でビットコインの時価総額が1兆円の場合、ビットコインのドミナンスは50%になります。
ビットコインのドミナンス理論とは?
ビットコインのドミナンスが●●%で買い、▼▼%で売りというようなドミナンスのチャート分析による指標を「ビットコインのドミナンス理論」といいます。
確かにビットコインが上昇トレンドの時はアルトコインに資金が流れるので落ちやすく、逆に下落トレンドの時はアルトコインから資金が抜けるのでドミナンスは今回のように回復傾向が見られます。
ただし、あくまでも指標であり、僕はこの理論はあまりあてにしていないですね。なぜならビットコインは常に1つですが、毎日無数のアルトコインが生まれているからです。1対その他全ての比較はどうなのかな?と感じています。
ビットコインのドミナンスを調べ方
ビットコインのドミナンスは「こちら」から確認できますよ!
過去の状況ならTwitterの以下からビットコインのドミナンスを検索できます。
#ビットコインドミナンス hashtag on Twitter
ビットコインのドミナンスが50%まで回復
昨日の8月12日、ついにビットコインのドミナンスが50.84%を記録。約8ヶ月振りにビットコインのドミナンスが50%を超えました。
2017年、上チャートを見るとわかりますが、ビットコインのドミナンスは驚くほど減少しました。これは、ビットコイン以外のアルトコインと呼ばれる仮想通貨に資金が流れたためです。
上のオレンジの割合がビットコイン(BTC)で黒の部分がイーサリアム(ETH)です。ETHが台頭するとBTCのドミナンスが下落する状況が続いています。
前回の最高値の65%のドミナンスを突破するか注目しています。
ビットコインのドミナンスの回復原因はアルトコインが大幅下落
現在、仮想通貨市場から資金が抜けている状況ですが、特にアルトコインが顕著です。
主要通貨で比較してみます。
※単位はドル
通貨名 | 下落率 | 現在の価格 (2018年8月12日) | ピーク時 |
BTC(ビットコイン) | 68.1% | 6309 | 19772 |
ETH(イーサリアム) | 77.3% | 324 | 1428 |
BCH(ビットコインキャッシュ) | 86.0% | 574 | 4091 |
LTC(ライトコイン) | 83.5% | 61 | 370 |
XRP(リップル) | 92.0% | 0.30 | 3.77 |
EOS(イオス) | 76.3% | 5.08 | 21.46 |
時価総額と取引高の高い上位アルトコインもビットコインより大きく下落しています。
Binance Coin (BNB) price, charts, market cap, and other metrics | CoinMarketCap
中には上のBINANCEコイン(BNB)のように下落率が低いものもありますが、それでも5割以上も下落しています。
アルトコインの多くは9割以上下落しており、中には1年前以下の価格まで下がったり、新通貨はプレ価格を大幅に割っているものが殆どなのが現状です。
ビットコインが下落トレンド時はドミナンスが回復傾向に
今のような下落トレンド時はアルトコインのドミナンスが下がり、ビットコインのドミナンスは回復しがちです。
なぜでしょうか?
それは、アルトコインは時価総額が低いために資金が抜けるとより顕著に大幅に値を下げているからです。ビットコイン以外の多くの通貨はまだ歴史が浅く、より投機になりがちです。
特に有望なアルトコインは行き過ぎてしまうため大きく上下する傾向にあります。
とはいえ、ビットコインのドミナンスが回復したとはいえ、過去のようにならないのはアルトコインも少しずつ評価されていると言えるでしょう。
昨年の3月まではビットコイン一強でビットコインのドミナンスは75%以下になることはありませんでしたが、2017年以降はビットコインのドミナンスが75%に達することは1度もありません。
時価総額の低いアルトコインが下落しやすいのは過去のビットコインを見ればわかります。2011年にはビットコインは94%以上下落した歴史があります。
今や誰もが知っている企業のアマゾンでも初期は約93%も下落しました。
1998年4月7.8ドル→1999年12月の107ドル → 2001年4月8.1ドルですね。
ストップ高や安がある株ではある程度の期間がかかって上下していますが、今や誰もが知っているアマゾンのような企業でもこのような過去があります。
期待されている時価総額の小さな会社や仮想通貨などは急騰後の反動でより落ちやすいことを理解して頂けると嬉しいです。
NEM (XEM) price, charts, market cap, and other metrics | CoinMarketCap
コインチェック事件で一躍有名になったNEMも大幅に落ちていますが、ロングチャートで見ると確実に底上げしています。
最後に
アルトコインは歴史が浅く、資金がまだそれほど入っていませんので大幅に価格が変動します。特に昨年が人類史上最高のバブルだっただけに、その反動もかつてないものになっています。
全体的な大幅下落で昨年からの利確や今年の損切りも入っていますね。
運営が売り抜けたり、開発が行われていないアルトコインは問題外ですが、僕は未だに地道に開発が続いていているアルトコインは実生活で使われる可能性があると思っています。
特にこの下落でも底上げしているものであれば、それだけ信用が集まっている事にもなりますので期待したいです。
また、新通貨などは現在はプレ価格以下のものまで落ちたものが多数ありますが、初期のXRPでも0.2円と初値以下まで落ちることがありました。従って、地道に開発が続いていれば大きく飛躍する可能性はあります。
かつては市場の9割はビットコインでしたが、今やアルトコインは仮想通貨市場の50%を占めています。仮想通貨の発展にはアルトコインの躍進も欠かすことは出来ないと思っています。アルトコインは歴史が浅く、ビットコイン以上にまだまだこれからです。

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