Dash、ベネズエラの経済状況の悪化で急速に浸透

DASHニュース
スポンサーリンク

かにたまです。

以前、国内取引所コインチェックでも扱っていた匿名通貨であるDashがベネズエラで急速に進行しています。

一体、なぜでしょうか?

ベネズエラの現状をお伝えすると共に現在のDASH浸透状況を記事にします。

 

スポンサーリンク

ベネズエラの現状

ベネズエラ

ベネズエラは南米のカリブ海側にある国家です。

現在、ベネズエラではこのハイパーインフレ(※)が起こっており、お金の価値が紙切れ同様になっています。

※)インフレとはモノの価値がお金の価値より高くなることを指します。

 

具体的には、現在は1本10円で購入できるうまい棒が100円などで売られるようになります。ハイパーインフレになると、1本うまい棒が1万円などモノの価値が考えられないくらい上昇し、更に酷くなります。

なお、2018年のインフレ率は約100万%と見込まれています。単純計算で物価が1万倍、つまり、1本10円のうまい棒が1本10万円になっています。

 

トイレットペーパー1つ買うのにかかるボリバル札

Here’s How Much Money You Need To Buy Different Everyday Items In Venezuela (11 Pics) | Bored Pandaより

トイレットペーパー:260万ボリバル(約40円)

 

そこで経済悪化を防ぐべく、ベネズエラ政府は国家の仮想通貨である「ペトロ」を発行し、資金調達を行いました。

 

また、2018年8月20日、元のベネズエラの通貨である「ボリバル」から10万分の一(5桁)減らした「デノミ」に移行、「ペトロ」と連携しました。その影響で、銀行口座にボリバル通貨を持っていた人たちは、一瞬にして自分の財産を失いました

 

ハイパーインフレによる経済悪化やこのような政策に大量のベネズエラ国民が国外に脱出して難民化しているのが現状です。国連の推計では2015年以降、160万人以上が祖国を後にしたということです。なお、ベネズエラは2800万人ほどの人口です。

 

www.nikkei.com

先日、ベネズエラの難民対策会議が開かれたとニュースになっていました。

ベネズエラの経済悪化は、隣国までに影響を及ぼしています。

 

ベネズエラでDashの利用店舗の増加

自国通貨の信頼が落ちているということで、ベネズエラでは仮想通貨を使おうという動きが起こっています。

diamond.jp

 

「DASHベネズエラ」カンファレンスに参加されたという上記事によると、

当初は毎月のカンファレンスは20人ほどの集まりでしたが、今では2000人規模に急成長を遂げています。

2018年末までに1000店舗導入を目標に掲げていたのですが、大きく前倒しする形で、すでに8月現在で1000店舗の数字をスピード達成した

など、ベネズエラで急成長を続けているとのことです。

 

Discover Dash

世界中のDashの支払い受付店舗はDiscover Dashで確認できます。サイトを見ると、2600以上の業者がDashの支払いを受け付けているようですね。(2018年9月段階)

つまり、Dash利用店舗の4割近くがベネズエラになっているということです。

 

Dashが急激に浸透しているのはベネズエラ国内の経済状況もありますが、以下のような地道な普及活動も大きいと感じています。

 

急成長を遂げている「DASHベネズエラ」の毎月の活動資金には、独自のシステムが機能しています。

DASHベネズエラには、毎月100DASH(2018年5月現在の価値で3万~4万米ドルほど)が活動予算として配給されており、この資金を利用して、カンファレンスの運営や店舗設置の営業活動などを賄っています。

当日のカンファレンスは、早朝から長蛇の列ができていました。当日来た人にはまずスマートフォンで「DASHウォレット」と呼ばれる携帯財布の作り方をレクチャーされ、その後、全員に米ドルにして約12ドル(約2600円)分のDASHが配布されます。

午後は、ホテルの貸し切りスペースにDASH決済を採用している店舗の方たちが出店し、そこで昼食を買ったり商品を買える、「DASHシティ」(DASH通貨の街)が作られていました。入場時に配られたDASHを利用して、ここで買い物体験をしてもらうという試みで、これが大好評。

Dashは特に途上国への普及活動が目立ちます。

 

最近ではアジアの決済サービス企業であるAloGateway(アロゲートウェイ)と提携したことが発表されました。

DASHの大きな特徴として以下の2点があります。

・送金がはやい
・高い匿名性

 

Dashチームのマーケティング力もありますが、これらの通貨としての利点がDashが通貨として採用されている理由でしょう。

日本では以前、仮想通貨取引所コインチェックが「みなし業者」からの脱却するためにオーガー、モネロ、ジーキャッシュと共にDASHの取扱いを廃止しました。

 

日本の金融庁認可の取引所でDASH等の匿名通貨が扱われないのは、強い匿名性のために取引記録が追跡できないため、通貨能力は高くても「マネーロンダリングなどに使われる可能性」は否定できないからです。

仮想通貨の取引に税金がかかる日本の法制度が変わったり、マネロンを防ぐ仕組みでも出来ない限りは、Dashの浸透は日本では難しいかもしれません。

 

しかし、ベネズエラにおいては、少なくともハイパーインフレが続く限りは、自国通貨よりは遥かにマシですので、より普及率を高めていくかと思われます。

 

仮想通貨ダッシュ(Dash)とは?特徴、匿名性の仕組み、将来性
かにたまです。 本日は、匿名通貨として有名な暗号通貨のダッシュ(DASH)について記事にします。 かつて、日本の取引所コインチェックにも上場していたDash。 仮想通貨ダッシュ(Dash)とは何か?その特徴、匿名性の仕組み、将来性につ...

 

コメント