かにたまです。
仮想通貨を売買する上で重要な指標になるのが、その仮想通貨取引所の「取引高(出来高)」と言われている流動性です。
本日は、仮想通貨の取引高(出来高)について記事にします。
良かったらご覧ください。
仮想通貨の出来高とは?
仮想通貨の出来高とは、その通貨において取引が成立した金額の合計額が「出来高」となります。
取引が成立した量であることから「取引高」とも言われています。
↑ビットバンクのBTC/JPY日足チャート。
上画像のチャートにある赤枠の棒線の部分が出来高です。
同様に仮想通貨取引所の出来高というのは、その取引所の取引が成立した金額の合計額を指します。
基本的に出来高が高いということは、それだけ取引が成立しているということです。
よって、仮想通貨を売買する上で有利になります。
逆に出来高が少ないということは、それだけ取引がされていないということを意味し、売買では不利になります。
一般的にその出来高は、24時間出来高(取引高)として表され、日々変化しています。
出来高が少ない通貨・取引所の注意点
出来高(取引高)の少ない仮想通貨取引所や、通貨を売買すると起こることを記載します。
売買が成立しづらい
流動性が少ない通貨・取引所の市場取引の例を挙げます。
上画像のように、なかなか取引が成立しないことが起こります。
履歴を見ても取引が成立したのは以下の日時です。
・2019年10月15日 01:13:05
・2019年10月12日 14:56:37
・2019年10月12日 14:56:37
・2019年10月10日 04:38:41
・2019年10月10日 04:38:40
↑2~3日で1~2件しか成立していません。
このように流動性が少ないと売買が成立するまで非常に時間がかかります。
売りたいor買いたい金額で売買できない
↑先ほどの「売買が成立しづらい」で使用した画像です。
タイプ「売る」は売値ですが、売った際の値段が全く違うことがわかると思います。
・売り2019年10月15日 01:13:05 価格0.000016
・売り2019年10月12日 14:56:37 価格0.000045
・売り2019年10月12日 14:56:37 価格0.000045
・売り2019年10月10日 04:38:40 価格0.000080
・売り2019年10月09日 21:16:31 価格0.000080
たった5日で5倍も売値が違うことがわかります。
この例は稀ですが、何でこんなことが起こるかというと取引成立が少なすぎて価格を下げないと売れないからです。
これはスーパーなどのタイムセールのようなもので、売れないので価格を下げてお客に買ってもらうのと同じです。
人気のないものは売れないので買ってもらうためには大きく売値を下げるしかないのです。
もっとも仮想通貨はスーパーの食品などのように賞味期限もないのですが、暴落のサインがあったり、急に現金などが必要になった時に安くても売りたい人もいます。
例えば、確定申告の時に仮想通貨では税金は払えませんから、売ってビットコインなどに換えて日本の取引所で現金にする人がいます。
以上、流動性の少ない取引所や通貨は、すぐに売買できない、必要以上に値下げをしないと売れない、高値でないと買えないという可能性があることはご理解ください。
出来高の少ない取引所の利用法
出来高が少ない取引所を利用することもできます。
例えば、先ほどの上画像の取引で言えば、同じ通貨を0.000080ではなく、1/5の0.000016で購入できた方もいるというわけです。
安く購入できたり、高く売ることが出来るわけです。
ですので、買うには安すぎだな、売るには高すぎだなと思う位置に指値(※)を指しても成立することがあります。
(※)指値とは?
希望する売買価格(買いの場合は上限価格、売りの場合は下限価格)を指定して発注する方法。例えば、株式の売買において、「A株式を500円で1,000株買いたい」とか、「B株式を500円で1,000株売りたい」などといった注文を指値(さしね)注文と呼びます。買い注文は、指定した値段以下の売り注文が出れば約定でき、売り注文は、指定した値段以上の買い注文が出れば約定できます。一方、「いくらでもいいから買いたい」とか、「いくらでもいいから売りたい」といった値段を指定しない注文方法を、成行(なりゆき)注文と呼びます。なお、「500円まで下落したら成行で売り」とか、「500円まで上昇してきたら成行で買い」というような、通常の指し値注文とは逆のかたちの「逆指値注文」という注文方法もあります。
SMBC日興証券より
仮想通貨の取引は基本的に板が薄いため、出来高が多い取引所でも思わぬ安値で購入したり、高値で売れることがあります。
指値は常に指しておくことを推奨します。
現状のCoinmarketcapの取引高ランキングの信用性が低い
その仮想通貨や取引所の出来高を知る上で役に立つのはコインマーケットキャップ(https://coinmarketcap.com/)です。
ところが、今のコインマーケットキャップは、Fake Volume(フェイクボリューム)まで加算しています。
Fake Volumeとは、「偽造取引高」と呼ばれており、偽造員を使って取引を成立させ、無理やり取引高を上げます。
そんなことがされているのか?と思うかもしれませんが、コインデスクの記事で学生がフェイクボリュームをつくっていたことを告白し、問題になっています。
コインマーケットキャップは、このフェイクボリュームは現状では加算されてしまっています。
よって、信頼性が低いです。
実際、今のマーケットキャップのランキングを見て、明らかにおかしいとわかると思います。
KrakenやBitfinexなどの大手すらトップ10入りをしておらず、BINANCEですら10位、日本のトップはBitflyerですら72位と明らかにおかしな状態になっています。
また、実際に上位取引所を見てみると、明らかにBotを利用しているような高速な取引が成立してることがわかると思います。
あれでは、フェイクボリュームの取引だけ成立している感じで、ユーザーはなかなか売買が成立しにくいかもしれませんね。
見せかけの出来高をつくる理由
偽レビューのAmazonの評価やランキングが高いほど安心だと人がモノを購入するように、取引所の出来高も高いと信用されて利用されるためです。
見せかけのフェイクボリュームを作り出すことでマーケットキャップの上位に表示することができ、みせかけの高い流動性から新規顧客を呼び込むという悪質な方法になります。
正確な仮想通貨取引高を知るために
今のマーケットキャップはフェイクボリュームも加算されていることから、Coingeko(https://www.coingecko.com/ja/%E4%BA%A4%E6%8F%9B%E6%89%80)を利用されることを推奨します。
今、Coingekoでは、このようなフェイクボリュームと思われる数値を覗いた24H取引高(正規化値)が導入されています。
またTrust Score(信用スコア)が採用され、数値が高いほど信頼性が高いデータがわかるようになっています。
Coinmarketcapもいずれは改善されると思いますが、フェイクボリュームに惑わされないように現状ではCoingekoで確認した方が良いでしょう。
見せかけの取引高に惑わされないために
取引高が高いと売買しやすく顧客が集まります。
しかし、それをいいことにフェイクボリュームを作り出している可能性もあることから、本当にこの取引所は出来高が高いのだろうか?と疑問を持ち、実際にその取引所の板を見てみることが重要です。
現在、ランキングや数値の大きさが信頼を得ている時代になっています。
例えば、SNSのフォロワー、Amazonのレビュー評価などが良い例です。
実際、米国の研究によると約8割以上がランキングやレビューなどの評価を見て商品を購入する時代になっています。
モノがあふれ、通販が盛んになり、その場合、実際に購入前に手に取ることができません。
だから約8割以上がレビューやランキング等のネットの評価を参考にするのはわかる気がします。
しかし、それを利用して高評価のレビューやフォロワーなどを購入して信頼性を上げようとしている悪質な輩がいるのは事実です。
大きな成果をあげている投資家は、数字以外にも実際に企業に足を運んで話を聞いたり、店舗があれば内情を視察にいきます。
何かと疑惑のある仮想通貨市場、数値だけに惑わされず、常に疑問を持ち、その取引所の取引の様子を実際に目にして見ることを推奨します。
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