かにたまです。
世界有数の仮想通貨取引所のBINANCE(バイナンス)で「Bitcoin BTP2」というビットコインと価格が連動するステーブルコインが生まれました。
どんなものか早速、見ていきましょう!
ビットコインのステーブルコイン「Bitcoin BTP2」誕生
BinanceはBitcoin BEP2(BTCB)をリスト化し、BTCB / BTCトレーディングペアのトレード開始を2019年6月18日 午前8時(UTC世界協定時刻)に行いました。
詳細は「Binance Will List Bitcoin BEP2 (BTCB)」より
Bitcoin BTP2(BTCB)とは?
Bitcoin BEP2(BTCB)は、BINANCE(バイナンス)が発行したバイナンスチェーン(バイナンス独自のブロックチェーン)のトークンです。
担保されているBTCアドレス:3LYJfcfHPXYJreMsASk2jkn69LWEYKzexb
Binance Chainに関するBTCB資産ページ:https://explorer.binance.org/asset/BTCB-1DE
特徴
1BTCB=1BTCのステーブルコイン

このトークンは、1BTCB = 1BTCのレートというビットコインに連動したステーブルコイン(ビットコインとのペッグ通貨)となっています。
既にバイナンスで取引可能です。
記事作成段階でBTCB/BTC=0.999999となっていますが、基本的に「1」に収束します。

これまではUSDTなど米ドル等の法廷通貨に連動したステーブルコインが主流でしたが、BTCBはビットコインに連動したステーブルコインとなっています。
担保状況が誰でも確認可能な透明性
このBTCBは、バイナンスのビットコインアドレス(上記)における同額のBTCを担保にして支えられています。
このアドレスは、誰でも常に監査できるようになっており、完全に透過性があります。
現在、9001 BTCが担保になっており、9001 BTCBが存在しています。

ビットコインはブロックチェーンで改ざんが難しい記録が残ります。
よって、テザーのように本当に発行しただけのテザーを保障できるドルがあるのか?というようなテザー問題は起こりません。
アドレスを見れば担保にされているビットコインが誰でも確認できるためです。
Bitcoin BTP2(BTCB)誕生の理由、なぜ?
現在のビットコインは価格変動が激しく、だからこそ米ドルなどの価格が安定した法廷通貨を裏づけとしたUSDTのようなステーブルコインが誕生しています。
では、なぜ価格変動が激しいビットコインを裏づけとしたステーブルコインが誕生したのでしょうか?
ビットコイン等の仮想通貨を利用できないため
バイナンスのDEXはバイナンスチェーンの上で動く自立的な取引所であることから、バイナンスのブロックチェーンでつくられていないビットコインやイーサリアム、USDTなどの仮想通貨を取り扱うことができません。

つまり、バイナンスのDEXで取引できるのは、バイナンスのブロックチェーンで作られたBNB等のBEP2基準のトークンのみとなります。
現在、20種類ほどのバイナンスの独自ブロックチェーンでつくられたBEP2基準のトークンが売買されています。
仮想通貨取引所ではBTC建が当たり前のようにありますが、バイナンスDEXではBTCが売買できないために存在せず、同価値を持つ「BTCB」が生まれました。
流動性を高めるため
また、バイナンスの分散型取引所(DEX)の流動性を高めるという狙いがあります。

上記事でも記載していますが、DEX取引所は基本的に仮想通貨同士の取引が主であり、欠点の1つに流動性が低い点があります。
現段階のバイナンスのDEX取引所を見るとわかりますが、バイナンスの取引所コインであるBNBと、ビットコインと同様の価値を持つBTCBが基軸通貨になっています。
ビットコインと同様のBTCBをつくることでDEXでの流動性を高めようとしています。
これは始まりであり、今後も流動性を高めるためにETHと同様の価値を持ったETHB、リップルと同様の価値を持ったXRPBのようなバイナンスのブロックチェーンでつくられたBEP2基準のトークンが生まれるかと思われます。
Bitcoin BTP2(BTCB)は日本では無縁
BTCBは、日本に住む僕達には無縁のものになります。
なぜでしょうか?
それは日本在住であれば、分散化取引所を使うことができないからです。
日本でのバイナンスの分散化取引所の利用は対象外です。
アクセス自体も7月1日から制限されます。
最近、バイナンスのWebサイトがリニューアル化したようで、日本円表記にすることも可能になっています。
このように日本に対しては好意的です。
しかし、DEXは急に対象外になったことから、国家からの警告があったのかと思われます。

以前から上記事などで書いているように、国が監査できない分散化取引所の利用はバイナンスに関わらず、日本の法律が変わらない限りは今後もないでしょう。
本日のポイント
・BTCBはバイナンスのブロックチェーンでつくられた独自のBEP2基準のトークン。1BTCB=1BTCの価値を持つステーブルコイン。現在、9001発行済。担保状況は誰でも確認可能な透明性を持つ。
担保されているBTCアドレス:3LYJfcfHPXYJreMsASk2jkn69LWEYKzexb
Binance Chainに関するBTCB資産ページ:https://explorer.binance.org/asset/BTCB-1DE
・バイナンスの分散化取引所(DEX)は、バイナンス独自のブロックチェーンで稼動できるBEP2基準のトークンしか上場できない。よって、ビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)などの既存の仮想通貨は上場できないために流動性が低くなるのではないか?という問題があった。
・だからこそバイナンスはビットコインと同様の価値を持つBTCBをつくった。DEXの欠点である流動性を解消したいという狙い。BTCBならバイナンスDEXに上場ができ、売買が可能になる。
・(マネロンや税制面等から)日本では国が監査できないDEXを認める可能性は現状ない。
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