2018年11月16日、ビットコインキャッシュことBCHは2つに別れました(分岐)。
わかれた通貨はBitcoinABCとBitcoinSV。
ではBitcoinCashはどうなってしまったのでしょうか?
また通貨がわかれてしまった際の注意点を記載したいと思います。
BitcoinABCとBitcoinSV誕生
コインダンスのデータによると、最初のABCブロックが鉱山プールBitcoin.comによってブロック高556767で発見されました。Bitcoin.comは新しいBitcoin ABC実装のルールセットで556767の高さで別のブロックを採掘したことがわかります。
手元のフルノードたちでもBitcoin Cash(BCH)がブロック高556767で分岐したのを確認
←Bitcoin SV Bitcoin ABC→ pic.twitter.com/mxidB8eTZI— ゆいき (@yuikijp) 2018年11月15日
手元のフルノードで確認された方からも確認できます。
Congratulations, https://t.co/SZwhCkaYqs
— Jihan Wu (@JihanWu) 2018年11月15日
BitcoinABC派でマイナー最大手のBitmain社のジハンウーさんも祝福されていました。
同様にMemcoleの最初のBitcoin SVブロックが556767の高さで採掘され、その後、SV Poolは高さ556768の別のブロックを見つけました。
こうしてBitcoinABCとBitcoinSVが誕生しました。
先に述べておきますが最後はBitcoinABCがハッシュレート戦争に勝ちました。
よってBitcoinCashの名前はBitcoinABCが引き継ぐことになりました。
今後、ビットコインキャッシュはビットコインABCのことです。
ハッシュレート戦争はBitcoinABCが逆転勝利!・・・もBTC価格が大幅下落
BCHの勢力争いにより主導権をとるためにハッシュレート戦争が起こっていました。それは、上のチャートのようにビットコインにも大きな影響を及ぼしました。つまり、BCHにハッシュパワーを使うためにビットコインの採掘パワーが落ち、一時、60万付近までビットコインが下落しました。

BitcoinABCを支持するマイナーは普段はビットコインも採掘していますが、BitcoinSV側が優勢になっていたので、BCHのハッシュレート戦争に勝つためにパワーを全てBCH側につぎ込んでいました。
BitcoinABCを支持するBitcoin.comは、一時、BTCのハッシュパワーが0%になったほどです。
つまり、普段ビットコインを採掘している一部のマイナーが、BCHの採掘に力を入れたことでビットコインの価格は急落したのです。

現在は未確認取引が1万程度になりましたが、一時はこれが3万ほどまで増えていました。これはマイナーがいなくなってビットコインの取引確認が遅れてしまったことが原因です。
ハードフォーク前後の流れを図でざっくりとご説明するとこういう感じです。
ハードフォークの約2日前、赤枠のBitcoinSV派がBCHのハッシュレートの6割以上になり優勢状態でした。なぜハードフォークでハッシュレートが大きな影響があるのかといいますと51%以上になることで主導権を得ることができるからです。
ちょっと表現がおかしいかも知れませんが、まさに選挙戦のようなものですね。勝てばその後の政策で主導権がとれる訳です。
BitcoinABC派「まずい・・・このままだとハッシュレート戦争で負けてしまう。ハッシュレート戦争で負けてしまうとSV側に主導権を握られてしまう。今はビットコインのマイニングは後回しで、BCHにハッシュパワーをつぎ込んで逆転だ!!!全てはBitcoinABCのために!!」
The https://t.co/6EeRmpfaH7 pool now has more hash rate on it than the entire BCH network had earlier today.
Bitcoin is cash for the world! #BitcoinCash #bitcoincashfork pic.twitter.com/n2MqQ5mlfK— Roger Ver (@rogerkver) 2018年11月15日
これを見ると、どれだけBCH側に力を入れていたのかわかります。
よって、BCHのハッシュレート戦争に勝つためにマイナーがBCHの採掘に移動したことで、ビットコインの取引記録を確認するマイナーが減少、未確認取引が増えてビットコインの価格も大きく下落したというわけです。
BCHのハードフォークでしたが、マイナーがBCH側に集中してBTCへの影響が大きかったですね。出来高も久々に高かったです。
BitcoinABC派「勝ったどーーー!!」
最終的には、ハッシュパワー、すなわち採掘力をBCHのマイニングに集中したことでBitcoinABC派はハッシュレート戦争に勝利しました。
ざっくりとこのような流れになります。
現在のBitcoinABCやBitcoinSVのハッシュレートの様子を見ると、とても非中央集権と思えませんが、時期が経つにつれて他のマイナーも参入してくると思われます。果たして、どちらにつくのでしょうか。
今後のマイナーさんの動向は注目ですね。
バイナンスではABCとSV共に配布済
海外取引所のBINANCE(バイナンス)では既にABCとSVが配布済です。
BINANCE(バイナンス)は、2018/11/16午後17時(日本時間)に新しいBCHABC / BTC、BCHABC / USDT、BCHSV / BTCおよびBCHSV / USDT取引ペアの取引を開始します。
なお、以前のすべてのBCH(BCC)残高はユーザアカウントから削除され、すべてのBCC取引ペアは取引所から上場廃止されました。
また、BCHABCとBCHSVの入出金は、ブロックチェーンと財布が使用可能で安定していると判断した後に開かれるということです。
実際、履歴を見てみると配布されていました。
ただし、移動や売買はまだできません。
BCHが2つに別れた後に僕らが注意すること
2つのBCHが誕生して僕らが注意することは、取引所等はBCHの送金がストップしているので大丈夫だと思いますが、しばらくはBCHを動かさないということです。

ビットコインゴールドの時と同じですね。
今回、主導権争いであるハッシュレート戦争が起こっているくらいです。
特に注意して欲しいですね。
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