2018年のICO調達額が現段階で既に昨年の2倍に達しています。
暴落が見られても期待の高さが伺えます。
これは非常に危険な考えでもあるので記事にしました。
2018年のICO調達額が2017年の2倍に
上のレポートはスイスのクリプトバレー協会と、PWCというコンサルティング会社が共同で発表したレポートです。
2018年以降に申請されたICOの件数は537件で資金調達額は137億ドル以上になっています。その一方で2017年のICO件数は552件で資金調達額は70億ドル以上ほどです。
昨年と比べると平均的な(ICOの)資金調達額も1280~2550万ドル以上とほぼ2倍になりました。
今年のICOの資金調達額は既に2017年の資金調達額の2倍ほどに到達していることが共同調査により明らかになりました。
またレポートでは以下のように記載されています。
・米国
発行されたトークンの全ては証券扱いの中央集権的なシステムを採用しています。
・ヨーロッパ
米国とは異なり、例を挙げるとFINMA(スイス金融市場監査局)は、トークンを資産、支払い、ユーティリティートークンの3つに分けています。
・アジア
規制に統一感がなく、ICOの厳格な禁止派から積極的な推進派と様々なタイプがあります。
かにたま「米国住民はICOに参加できません等、参加制限があります。ICOに関して非常に厳しい印象があります。」
ICOの期待は未だに高い
ICOが人々を引き付ける理由の1つは昨年の上場後の高騰でしょう。昨年の2017年の前期は上場していれば、ほぼ全てのICOが一時的に数倍になっています。
宝くじのように当たればでかいという点も大きいと思います。
現在、ビットコインが大幅下落している時期ですので、救世主的な感覚でICOに頼りたくなるというのもあるでしょう。
一方で、新商品が売れるように単に真新しいものに興味があり、とりあえずやってみるかとICOに参加している方もいらっしゃいます。
ICO投資前に知っておきたい点
2017年ICOの半分は失敗、資金も戻らず
2017年ICOの半分は失敗しています。
「失敗する」とは価格が落ちることではなく、プロジェクト自体がなくなることです。
つまり、お金を失い0になるということです。
半分のICOは投資額を失う事が当たり前だと思って下さい。
規制もありうる
現在、海外取引所の規制など国が急速に仮想通貨の整備を進めています。
半分も資金を失う可能性のあるICOを野放しにしておくとは思えません。
米国のように国が認めた特定のICOのみの参加権が与えられることになる可能性もあります。

また、海外取引所が使えなくなるということは、上場できても取引できなくなる可能性があります。
海外取引所のみに上場していて、使えなくなった事で大きく暴落したものもあります。
バブル相場に注意
今年のICOに到っては、昨年の前期とは違いプレセール価格すら超えないものがあります。
理由としては仮想通貨の相場状況が悪いこともありますが、設定価格がバブル相場であることが挙げられます。
プレセールで安くても枚数が多かったりしますので、完売すると全体でどれくらいの資金になるのかどうか計算しておくと良いでしょう。
簡単に数十億クラスを集められる現在のICO相場は異常です。
通用するのは昨年のようなバブル相場の時だけでしょう。
代理店には注意
まともな所もあると思いますが、必要以上に中抜きされてもおかしくありません。
数倍以上で売りつけ訴訟事件になっていたものもあります。
代理店を利用する際は十分にご注意下さい。
プレセールが確実に1番安いというわけではありません
少数で事前にクローズドセールを行なっているICOは、プレセールでも尋常ではない高値で掴まされることがあります。
僕の知っているものではプレセールの250倍以下の価格で事前に少数だけ購入できるICOというものもありました。
金融庁に電話相談も考慮
怪しいICOに対して金融庁の相談窓口で電話相談が出来ます。
https://www.fsa.go.jp/policy/virtual_currency/06.pdfより
ICO後に必ず上がる保障はありません。
・●●倍確定!・必ず上がる!
などというような誇大広告は禁止されています。
そのようなICOを見つけたら金融庁に相談しましょう。
金融庁さんと相談する事は国内のICOでは特に有効です。
詐欺的要素を感じなかったとしても1度相談して見ると良いと思います。
安価で作成できる仮想通貨(トークン)がある
ビットコインを例に仮想通貨はめちゃくちゃお金をかけて作成できるのではないか?と思う方も入ると思います。
しかし、安価で作成することも可能です。
例えば、カウンターパーティというものでトークンを作成する費用は数千円です。
それが数十億円にもなってしまうということで詐欺的なICOが起こってしまいます。
最後に
ICOはハイリスクハイリターンです。
取引所の上場もお金を払うと上場できる所が存在します。
よってICOでお金を集めた一部のお金を使用して上場させておき、以降は放置のICOもあります。
ICO自体は悪いものではなく、素早く資金が集まります。
本当にそのプロジェクトを始めたいならスグに行動できる利点があります。
しかし、昨年でICOの半数は価格が下がるだけではなく、詐欺として失敗しています。
今後、ICO自体により大きな規制が入ると思います。
現状の状態でICOに参加するのであれば
・将来、自分が使う可能性があるかどうか?
・こういうものがあったらいいな
という余剰金で投げ銭した感覚で見返りは期待せずに参加すると良いと思います。
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